「俺の名前は久我 碧(クガ アオ)。碧架の総長をしている。そこの拗ねているクリーム色は加瀬谷 聖(カゼヤ セイ)。碧架の幹部だ。」


久我は黒髪に短髪。目鼻整った顔をしている。少し口調は俺様ではあるが筋の通った男である印象を受けた。そしてクリーム色の髪をした可愛らしい顔をした男の子。久我に名前を言われチラッと瑠香を見るがすぐにフンッと顔を反らしてしまった。




「神崎 瑠香。」


なぜか名乗ってきた久我ではあるが、名乗られた以上自分も。と思い名を名乗った。




「おい。」


その一言で他の3人は教室の端から瑠香の周りにある椅子に座って瑠香の方に向いた。



「菱田 悠希(ヒシダ ユウキ)、碧架の副総長をしている。」

茶髪にクールさが引き立つ感じの男。瑠香を見ているが、後ろの風音の事をちらちらと見ていたことを瑠香は気づいていた。



「大庭 健二(オオバ ケンジ)、碧架幹部!」

赤髪の口にピアスを開けた、俗に言うヤンキーの中のヤンキー。ただのバカのような顔をしてニシシと笑いながら瑠香を見た。



「佐倉 新(サクラ シン)」

瑠香のことを睨みながら名前だけ名乗る佐倉。女が苦手なのかすぐに目線を反らした。そのくせ金髪という派手髪をしているので見た目はちゃらちゃらしている。




「るーちゃんの友達の佐々木 風音だよ~」


「風音。」


「えぇ~、だってそこの茶髪君。私のこと見てくるからあいさつした方が良いかなって思って。」



「瑠香……。碧架の仲間にならないか?聖にそこまで立てつくのはお前が初めてだ。」


「断るわ。」




「「「「え………?」」」」

碧架のメンバーは目を丸くした。



「ちょっ、総長からの頼みだよ?碧架に入るなんてこの日本中じゃ何万人いるかなんてわからないのに!!!」


興奮したかのように、怒った口調で話す聖。



「加瀬谷、と言ったかしら。あなたに嫌われているのか知らないけれどそんな人がいるところにどうして入れって言うの?頭おかしいんじゃない?」



教室の中がざわついた。

「何あの女。調子乗りすぎ。」

「久我様のお誘いを断った!?」

「ありえねぇ。俺だって碧架入りたいのに……」




そんな言葉がクラスに響いた。