「なあ、ひかる。お前好きな子いんだろ~」
早速昼休みの弁当を一緒に食べていると、
突然慎次がそんなことを聞いてきた。
図星だと思われるような行動はやめようと思ったが
案の定、片手に持っていた箸を落としてしまった。
「ちょ、お前わっかりやす!」
「違うから」
動揺してることが慎次にバレたが
それでも平然を装ってみると慎次はニヤニヤと不適に笑う。
「なに?」
「別に~いいじゃん教えてくれても!」
慎次の言葉を聞いてもう何を言っても無駄だなと
諦め素直に白状しようとしたその時
「慎次!」
僕の横を通り抜けたその声に、反射的に顔が向く。
