▼7 だって隠してるんでしょ
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手合わせをする際に、相手と自分の関係を考える。異国ではとくに、た。
相手は、異世界のショウである。この男と、近くで見ているミオのせいでフェルゼンはカオルのもとに行けないままだった。
なにかとミオが絡んでくるため、フェルゼンもあまりむげにすることは出来ず結果こうして捕まってしまう。
ニーナに事情を話して伝えてもらうようにした。憂鬱である。
ショウがフェルゼンに手合わせしてくれといってきた。
フェルゼンは日課となっていた鍛練の最中で、手合わせしていた兵士が辞退。フェルゼンは結果この異世界人の相手をすることとなった。
純粋に見て、ショウは細かった。筋肉の少ない体は剣を握らない貴族のようである。もっとも貴族でもたしなみとして男児ならば習わされるであろうが、それでも彼は体つきや動き、全てにおいて甘い。
体格でも剣術の腕も、フェルゼンのほうがもちろん上だ。だがいわゆる異世界人が持つ力とやらは実に厄介で、ショウに補助するかのように適格についてくる。
守ってばかりになってしまったフェルゼンであったが、ショウの様子を観察していた。その最中勝てるという顔をしているショウに少し呆れる。
これはショウが強いのではなく、ショウの力が強いのだ。
後半、ショウはその補助についていけず、へばって終了した。使いこなせていないのだろう。
その健闘かどうかはさておき、いつのまにかショウにはこの国の若い娘らが慕うようにくっついていた。この国の上の連中の娘らだろう。
あれこれと誉めているが、ショウのどこに魅力があるのか、フェルゼンにはさっぱりである。
ショウでこんなにモテるのなら、フェルゼンの知り合いである脳筋魔術師のほうがまだみてくれがいいからモテるのではないか。まあ、彼の場合喋らなければ、だろうが。