「…気づいてすぐに、終わった…」
花の後ろ姿が見えなくなった途端に、うずくまる朔。
「は?」
聞き返す俊くん。
「…岬、男いんのかよ…」
「え?あー、それは…」
おっと?眉を吊り上げて、意地悪に俊くんは笑います。
教科書に一文字書かれた、花の親友の名前。
『岬』
楽しい勘違いを起こす、親友を今しばらく見守っていたくて。
…まぁ、あれじゃあ折野の方も…
「ちくしょうめ!羨ましいぞ、この野郎!」
「たった今、失恋したんだよ、この野郎!」
今でも花が岬を呼ぶたびに、どうしたって反応してしまうのはこの為で。
俊くんに訳を教えてもらった岬も、この愉快な勘違いを楽しく思っています。
『水野 岬』


