「…って、ああっ!!」 「おー、どした?」 微笑まししく見やっていた俊くんが、花の叫びに反応を示す。 「…岬っ、岬!」 「あー、水野なら君らがうふふしてる時、ふらっと来て俺に目配せして去ったよ。」 「ぅええっ?!」 大胆すぎる自分にいまさら恥ずかしくなる朔。はっと、我に返れば。 「じゃ、じゃあね!俊くん、…それから、朔!!」 「…え、あ、うん。そんなに急いでどうしたの?」 「岬のとこに!」 胸に抱えた教科書の名前を、つんと指して。 小さく手を振って走っていく花。