「……お前、何歳だ?」
は?
男性の言葉をびくびくしながら待っていたから、思ってもいない質問を問われて、一瞬耳を疑った。
「12だけど」
「ふぅん」
男性が頷くと、頭にヘルメットを乗せられ、顎の下にベルトをつけられた。
「ちょっ……!話、聞いてた?私、家には……」
「知ってる。だから、家とか交番には連れてかねぇよ」
先ほどから捕まれてた腕を引っ張られ、バイクの後ろの方に乗るよう促された。
……もうめんどくさい。
半分あきらめながらバイクにのった。
「家出したってことは行き先、決まってないんだろ?いいところ連れてってやるよ」


