あの時から、もうしないと思ってたのに、してしまった。



「ごちそうさまでした。おばさん美味しかったです」
「あらよかったわ」



「私部屋に戻っています。お休みなさい」
「お休み」



愛菜は部屋に戻って行った。
すると母さんが俺の方を見てた。



「なに?」
「あなた、愛菜ちゃんになに言ったの?」



やっぱり気付くよな。
母さんは鋭いからな



「愛菜の両親は迎えに来ないって言った」
「それ愛菜ちゃんに言ったらダメって知ってるでしょ?」




「知ってる」
「また、あの時みたいに苦しい思いをさせたの?」



母さんは睨んで俺を見てくる。
母さんと言いたいことはわかる。



「愛菜ちゃんにまた言ったら、本当に怒るわよ」
「……分かった」