『もしもし?おれ 』
(うわぁ、電話とかすごい久しぶり緊張するな)
私はドキドキで胸が押しつぶされそうになった。
「…うん、どうしたの?急に」
私が電話してきた理由を聞くと
『特に要はない笑』
(は!?)っと心の中で驚いたが声に出てしまってた。
「…は!?」

『はは! 久しぶりに電話したくなった!』

そんな言葉でも私の心臓をドキドキさせてくる。

「そっそうなんだ。」

『なぁ、明日のお昼空いてる?中道も 』

「うっうん?由紀も空いてると思うよ!」
(なんで由紀も…?もしかして好きなの?)
親友の恋を応援するのは当たり前で、この事も本当は嬉しいはずなのに胸がモヤモヤしてしまう。
(私ほんとサイテーだよ…)

『そうかー!いちいちお前に中道の事情とか聞くのお前も面倒だよなー!』
(えっ…)
私はこの時尚人が次に言う言葉がわかった。
「ううん。面倒じゃ…」
そんな言葉はさえぎられた。
『そーだ!中道の電話番号教えて!そしたら面倒じゃないよな!』

「…うんっ!わかった!メールで送るから切るね。」
(スゴイや由紀。尚人、由紀のこと好きになってるみたいだよ?やったね!)
『?おっおう!またな!』

ツーツーっ
その音は部屋に響いて私を悲しくさせた。

「…ふっ …うう…なんで涙なんてでるのー…止まってよ…」
(ほんと何でなくの?)
由紀の恋がもうすぐ叶うかもしれない。
嬉しいはずなのに涙が止まらない

ポタポタと涙が溢れてくる。
ぁーもー。寝よう。寝て忘れよう。