恋することを知った恋


「もうすぐだよ」

少し離れた席から、麻奈美が小声であたしに声をかけた。

あたしは相当楽しみなのか無意識に少しだけ笑っていたみたいで、麻奈美があたしの顔を見て指差して笑った。

久しぶりに、こんな感覚を体験している気がした。

それに15歳のあたしが体験した感覚とは、全然違った。

恋をしている。

そう認めている。

一緒にその気持ちをを共有する友達もいる。