恋することを知った恋


「…本当に初対面だったの、街の雑貨屋で彼女にネックレス買ってて…そこであたしはピアス買ったんだけど、店員さんがあたしの買ったピアスとその人の買ったネックレスを間違って渡しちゃって、それにお互い気づいて慌てて探して無事交換したっていう出来事があって」

麻奈美はこの漫画みたいな話を信じられないらしく、唖然としたままあたしの話を聞く。

でも一番信じられていないのはあたし自身で、その人がまさか同じ学校だなんて考えてもいなかったから。

「それで…今日麻奈美に着いて3年生の教室に行ったら、ちょうどその人が登校してきたところだったから…かなりびっくりしたんだよ」

「すごい話だそれは、ボーッとする気持ちもわかるよ」

麻奈美は頷きながら、紅茶を飲み始めた。