麻奈美はうっとりとして川嶋湧太を見つめている。 「聞きに行っちゃえば?まあ今じゃなくても休み時間とかでもいいけど」 あたしは麻奈美に笑って頷きながら、麻奈美の表情を伺った。 すると急に何かのスイッチが入ったように、麻奈美は真剣な眼差しで目的の彼を見つめた。 そしてそのまま、あたしに宣言する。 「行ってきます」 そう言った麻奈美はそのまま、3年生の教室に入っていった。 度胸があるのか、それとも遠慮がないのか…。