恋することを知った恋


鈴乃さんは声を上げて笑った。

「あはははっ、そう?」

手は震えたまま。

心臓は脈を打ったまま。

胸の奥からいろいろな感情がこみ上げてきて、苦しい。

でもそれでも、あたしは鈴乃さんから目を離さない。

そしてゆっくり言葉を放つ。


「恋なんて嫌いでした、恋してる自分も嫌いでした。でもそんなあたしに“ただ想う”ことを教えてくれたのは黒瀬先輩で、こんなに人を好きになれたのも黒瀬先輩のおかげです」