恋することを知った恋


教師は列のいちばん前の生徒だけにプリントを渡してその生徒が後ろの生徒にプリントを渡していくという、よくあるリレー方式でプリントを配っているのだが。

3列目だけ、いちばん前の生徒がいない。

だから教師は列の前から2人目の生徒にプリントを渡さなくてはいけなくて、そのときのすごく困った表情を今でも覚えている。

そのたびにあたしはそこに座る生徒はどんな生徒なんだろうと考えていたから、今考えてみれば確かにあたしはちょっと変で、周りの生徒たちからしてみれば近寄り難かったかもしれない。

担任は不満になりながらもプリントを配り終え、そのプリントについて説明を始めたときだった。