恋することを知った恋





泣くと目が充血して、その周りが赤く腫れるのが嫌。

だからあたしは泣いたあとは、必ず鏡で自分の目の周りを確認している。

「よかった…あんまり腫れてない」

一通り涙を流し終えて泣き疲れたあたしは、自分の部屋でお気に入りの部屋着に着替えてから、部屋を出て洗面所に向かった。

ドアを開くと、晩御飯のメニューであろうカレーライスの香辛料のいい香りが一瞬、あたしの鼻をかすめた。

今日は食べ物をあまり口にしていなかったから、いつものこの時間ならあたしは空腹のはずだった。