恋することを知った恋




本当に、子供。

薄暗くなった街は昼間の輝きを失い、太陽の代わりに電灯の光が街を包み込んでいた。

昼間は微笑んでいたはずの花も地面も、今のあたしには無表情で冷たく見える。

街を行き交う人はふざけ合い、笑う。

あたしとすれ違うカップルはSNSに載せるための写真を撮っていて、無造作にシャッター音を響かせる。

信号待ちで止まっている車から出る煙に、あたしは咳き込んだ。

そのまま、まっすぐ家に向かった。


――涙が、溢れそうだったから。