恋することを知った恋


ピアスも見つかったし、麻奈美も湧太先輩と2人で楽しそうにできているみたいだし。

――あたしは今、幸せなはずだから。

あたしは2人の姿を見たまま、少しだけ笑った。



――ポン。



そう、あたしの頭に何かが触れた感覚がした。

気のせいかもしれない。

気のせいかもしれないけど、それはまるで。



頭を、撫でられたような感覚。