あたしは黒瀬先輩とこうして出会った日のことを思い出す。 あの日も必死で黒瀬先輩の元へと、走っていた。 あたしは黒瀬先輩と出会った日からずっと、黒瀬先輩の優しさに触れていたんだ。 でも黒瀬先輩がみんなに平等に与えてくれる優しさの中にいるあたしは、とても複雑な気分で。 黒髪を揺らす黒瀬先輩の姿に、ただ見とれることしかできない。 好きだ。