恋することを知った恋


感極まって、そして走って少し息切れがして、いつもよりハリのあるように聞こえたあたしの声。

黒瀬先輩はそんなあたしを見つめた。

あたしがドキドキする暇もないほどに。



「また、走らせちゃったね」



笑って、あたしの前にピアスを見せた。



――この感じ、2回目。