恋することを知った恋



「またね」


――笑顔で、黒瀬先輩からも言われた。

2人はそのまま教室を出ていった。

再び静かになった教室に、あたしだけの呼吸。

窓の外で、サラサラとゆっくり木の葉が擦れ合う。

あたしの耳に焼きついて離れないのは。

バイバイでもじゃあねでもない、“またね”の声。