連れてこられたのは中庭の影。校舎の間。 「梨里」 「?」 空知はやっぱり怒ってるっぽい。 「空知?」 「…」 あたしの名前を呼んだっきりなにもはなそうとしない。 「ねぇ空知?」 「…」 なんで無視するの… いつもならはっきり言ってくれるのに… 「空知?」 「…」 「ねぇ」 「…」 「空…知」 「…」 「…空…知…」 「…梨里!?」 あたしは泣いてしまった。 だって、だって…空知が無視するから… .