リーネは玄関広場を抜け、目の前にあるおおきな馬車に乗り込み、父であるクラフと目が合った。
「トイレはすましてきたかい?今日は1日移動だから大人しくするんだよ」
「わかってるわ。何回か行ったことあるもの」過去にトイレの為に急遽馬車を停めたことがあり、そのつど恥ずかしい思いをするためリーネは移動前には準備を完璧にしていた。
「ねぇ、父様。」リーネは向かいの席に座る父に尋ねた。
「うん?」