「はぁ…はぁ…」 相当歩いた 息も切れているし でも、やっとの思いで辿り着いた 大きな扉 その前に見える、人影 その人に話しかければ 何かが分かるかもしれない どんどん近づいていく 「………。 ユキ…?」 見覚えのある顔 何年経っても忘れることの出来ない顔 愛おしい人の顔 「亜樹」 名前を呼ばれる ユキだ 確信した 一つも変わっていない あの日から 何もかもが