アズラーイール


「律さん、仕事 終わりました。」

『今行く、いつもの場所で。』

みっちり働いて、今日もいつの間にかサービス残業。

私は ここで 経理として働いている。

この会社は 表向き サバイバルグッズを専門に 企業展開をしている海外本社の日本支店。

少なくとも200人はここで働いている。

その中で、殺し屋稼業のことを知っている人は私を含めて10人も居ないくらい。

陽が伸びてきて、まだ薄明るい空。

それでも街にはネオンが灯り、人で溢れている。

こんな私でも、雑踏に紛れば ただの一般人。

本当にただの一般人なら良かった。

人を殺す、なんて言葉と無縁の ごく普通の家庭に生まれて、学校に行って、友達も居て、

そんな何処にでもいるような女の子として 生を授かりたかった。

これが私の運命。

受け入れるしかないよねー……