「律さーん、あともう少しで仕事 終わりますー。」
定時まで あともう数分。
定時に上がれるのは 久しぶりかもしれない。
『今日は早いんだね、じゃあ 迎えに行くから いつもの場所で待っていて。』
「はーい、待ってます‼︎」
私は毎日 彼氏の律さんに お迎えに来てもらっている。
律さんは過保護で
"律さんの負担になるから 毎日迎えに来なくていい"
と言っても
"俺が心配だから"
"俺の自己満足でやっていることだから"
と必ず 迎えに来てくれる。
けれど、やっぱり律さんの仕事は忙しいらしく そのお迎えの時間しか 基本的には会えない。
だからこそ、その20分ほどの時間が私の1日で1番の楽しみになっている。