ケータイ小説 野いちご

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野いちご学園

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    • 同級生

    「薬だけは絶対やだ!」
    「あ?仕方ないだろ。熱あるってのに学校来たお前が悪い」
    「だって...!」

    ―――廉に会いたかった

    喉まで出かかった言葉を飲み込む。こんな恥ずかしい台詞、私が言える訳なかった。

    「んだよ、そんなに薬飲みたくねえのか?」

    首を傾げて聞いてきた廉は、どうやら勘違いしてくれた様子。
    必死に首を縦に振ると「しゃーねぇな」と廉が小さく呟いた。そして机に置いてあった水と薬を手に取っている。
    (何するつもりだろう?)
    そんな疑問も束の間。それを自分の口の中に入れてしまった廉。
    「ちょっ...!」
    「ん」
    「んんっ!」
    止めようと思った時にはもう遅く、触れ合う唇。そこから水と薬が流れ込んできて、そのまま飲み込んでしまった。

    「ふ、かーわい」
    優しく笑って頭を撫でる廉を見て、私の熱が上がったのは言うまでもない。

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    • 後輩
    • 後ろからギュッ

    「大橋君!」
    私は、たったっと大橋君に駆け寄る。
    「ごめん、待った?」
    「全然、今来たとこです。」
    お互いに目を合わせられない。
    仕事のときとは違って私服だとなんだか恥ずかしい。
    「先輩、私服可愛いですね…」
    頬を赤らめながら誉めてくれる。
    「お、大橋君も格好いいよ…」
    またお互いに恥ずかしくなる。
    「い、行こっか!」
    とにかく歩こうと、その勢いで躓く。
    「うわっ…」
    「…大丈夫ですか?」
    さっと、大橋君が支えてくれた。
    「うん、ありがと…」
    するとぱっと、大橋君は離れた。
    なんだろういつもと違う。
    「大橋君…せっかくだし手繋がない?」
    何とも恥ずかしいセリフだ。
    「……嫌です」
    「なんで…!?」
    「いつもは勝手にベタベタ触ってくるくせに!」
    ……怒っちゃった。
    しかも、しょうもない理由で。
    大橋君は、ため息をついて

    「先輩、今日一段と可愛いんですから。」
    「これ以上興奮させないで。」

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    • 幼なじみ
    • お昼休み
    • 教室

    「小雪~………!?」
    名前を呼びながら、さっと隠れる。
    ま、待って。何で小雪があんなに男に囲まれてるの!?
    「これ小雪ちゃんが作ったの?」
    「うん」
    そう言って話している話題の物は、小雪の目の前にある『おいなりさん』だった。
    「え、俺食べたい!」
    は!?
    ふざけんな。俺限定だぞ…!
    「んー……ごめん」
    「このおいなりさ……おいなりは、誠哉限定だから」
    あぁ、本当に可愛すぎて罪。

    「ごめん、そう言うことだから」

    気づけば、小雪を守るように男達の前に立っていた。
    「誠哉…!」
    「ちょっと来て。」
    俺は、小雪を廊下へ連れ出した。
    「……誠哉、ごめんね?」
    「なんで謝んの?」
    「怒ってるかなって…」
    小雪は、小動物のように俯く。
    「いや俺が聞きたいのは…」
    「なんで『おいなりさん』って言わなかったの?」
    すると、小雪は恥ずかしそうに
    「誠哉がその言い方可愛いって言ってくれたから」

    可愛い…

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ふわふわ姫と悲しい過去 (#なーは/著)

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