初めての相手は無愛想上司



どことなく、資料課の雰囲気が悪い
私を心配してくれる伊藤さん
多分、知っているだろう蔵田課長
何も言わない私


昼休みも、黙々とお弁当を食べるだけ
伊藤さんが毎日頑張ってお弁当を作ってくるから、誰一人席をはずすことはない


どうしていいか、わからない
結局、欲しい答えは貰えなかった

このままじゃ、結婚は出来ない



「えっ?それ、どういうことですか?」


驚いた声を出したのは伊藤さん
どうやら心の声が漏れたようだ
これ以上、心配かけたくなくて
黙っていたのに無駄になってしまった


『…大丈夫。ごめんね』


「嘘つかないでください!ここ最近、ずっと桜庭さん変でした!初めはマリッジブルーかと思ってたけど…違う。何があったんですか?やっぱり原因は小山課長ですよね!?」


私に詰め寄る伊藤さんは
目に涙をいっぱい溜めている