初めての相手は無愛想上司



「今はまだ、きちんと話せない。けど…必ず話す、だからそれまで待っていてくれ…頼む。俺は小夜と生きていきたいんだ」


嬉しい言葉、本当に…
けど、やっぱり素直に喜べない
そんな自分が嫌でまた涙を流した

恋は恐ろしい
こんなにも黒い部分があるなんて
初めて知った


小山課長が離れていく足音がした
ベットに行く気力もなく
私はそのままドアにもたれかかりながら眠りについてしまった


けど、朝目が覚めたら
私はベットの中だった
しかも、いつも小山課長と一緒に寝ているベットだ

だが、隣には小山課長はいない
あんなワガママ言って閉じこもって
眠ってしまって運んでもらうなんて
恥ずかしさと後悔しかない

恐る恐る起きてリビングへ行く
時刻はまだ7時前だ
けど、いるはずの小山課長は居なかった