「いい。俺の実家ならいつでも行けるし、次の休みな日帰りで行けばいい。そんなことより、お前だ」
私?
何を言っているか
イマイチわかっていない
「…不安なことがあるなら、言え。俺が全部受け止めてやる」
不安…か、
ないと言えば嘘になるが
あまり利口な方じゃない
小山課長の胸に顔み埋め
背中へと腕を回した
お風呂上がりだから
身体が温かい
その温かさに安心してしまう
『抱いてください』
初めてだと思う
自分からそんな事を口にするのは、
だから小山課長も
驚いているのが伝わってきた
「小夜…、お前っ」
いつもみたいに
熱く、激しく抱かれたい
何度も抱かれて、このどうしようもない
気持ちを無くしてほしい
けど、小山課長は私の期待を裏切った
ゆっくり、優しく私を抱いた
腫れ物に触るように…優しすぎるくらい

