唯一の愛をキミに【完】

「さっきの男って絶対唯ちゃんに好意あるよな!」


唐揚げ定食を頬張りながら大志がそう言ってきて箸が止まった。


「俺もそう思う!めっちゃ哲のこと睨んでたし。チャレンジャーだよね」


「は?そんなのある訳ないだろ」


充が大志に同意してたけど、あくまでも冷静にそれを否定する。


「わかってねぇな、哲。唯ちゃん、おまえと付き合うようになってから可愛くなったって少し人気出てきたんだよ?」


確かに唯は可愛くなったと思う。


付き合いはじめたころは黒髪を黒い髪ゴムで後ろに纏めていただけだったのに、最近はヘアアレンジをしたり可愛い髪留めを使ったり、


化粧だって明るい色を取り入れてナチュラルだけど透き通った好感が持てるメイクだ。


でも、唯の良さを知っているのは俺だけで充分なのに。


「…くだらない」


そう悪態を吐いてごはんを食べ終わると二人より先に店を後にした。


イライラする…なんだこの感情。


嫉妬?…違う。


由香里が充と付き合っててもこんな感情はなかった。


俺が好きなのは由香里であって唯ではない。


だから、これは嫉妬なんかじゃない。