唯一の愛をキミに【完】

その瞬間、ピタリと女の動きが止まった。


「どうしたの?」


「えっ?」


「心ここにあらず。今までそんなことなかったわ。彼女のこと気になるの?」


気になる?唯のことが?


「わたしたち、もう終わりにしましょう。そんな哲に抱かれても嬉しくないわ」


俺から離れて服を着ていく女をまるで他人ごとのように見つめる。


「彼女さんのこと、大切にしてね」


そう言って女はホテルをあとにした。


由香里意外みんな同じ、由香里が一番で他の女はどうでもいい存在。


そうだったはずなのに。


ホテルから出た俺は家に帰る気分にもなれなくて、一人飲みに行こうと行きつけのバーへ足を向けた。


ところが生憎の臨時休業。


仕方なく帰るかと考えていたときに携帯が鳴った。