唯一の愛をキミに【完】

「ねぇ、彼女できたってほんと?」


噂で聞いたのか女は面白くなさそうにベッドに身を委ねながらタバコの煙を吐いた。


「それが?」


「気になるの。誰にも本気にならない哲を落としたんだもの。どういう子かなって、興味があるわ」


「普通の子だよ。平凡な子」


そう、唯は由香里とは違う。凛としていて華やかな由香里とは何もかもが違うんだ。


「へー…意外ね。ふふ、彼女がいるのに他の女で遊んでるなんて悪い彼氏ね」


「煩いな。黙って」


女のタバコを消しながら、色艶のある唇に口付けをする。


口内を侵しながらいつもなら由香里が脳裏を過ぎり由香里の代わりとして女を抱く。


ずっとそうやってきた。なのに…


唯の顔がチラついた。


キスをするだけで倒れてしまうんじゃないかと心配してしまうほどの初々しい反応。


俺だけに見せてくれる、あの汚れのない柔らかな笑顔が。