唯一の愛をキミに【完】

そうなったとき、今の俺ではなにもできない。


『当たって砕けなさいよ。砕け散った破片を拾って一から作り直してくれるのが唯ちゃんでしょ?』


律の言葉を聞いてハッと気付く。


そうだ、


ーー上原くんーー


あの優しい声は、瞳は、体温は、唯ならきっとどんな俺でも受け止めてくれる。


一年間、側にいて唯がそういう子だって、俺は知っているじゃないか。


「律、ありがとうな」


律にお礼を言うと後ろの方で赤ん坊の泣き声が聞こえた。


『また報告してよ。愛梨、呼んでるからそろそろ切るね』


「あぁ、じゃあまた」


電話を切って、すごく清々しい気持ちになった。


余計なことや常識に囚われずに伝えよう。


唯のことが好きだと。