部屋に戻ってからしばらくたってから、泣きまくったと思われる奈々が帰ってきた。 部屋に入った瞬間。あたしを見た瞬間。 「奈々!?」 その場にヘタリと座り込んで、泣き始めた。 髪と服はずぶ濡れで、外の天候を伺うが雨など降ってなんかいなかった。 「あたし、あたしっ、彩乃は大好きだよっ。 だけどっ、あたし…もう我慢出来なくってっ」 何があって今に至るのか、あたしには全く分からなかった。