「ないならいいんだ」
「はい…ないです。っていうか、あるときは真っ先に先輩に言ってると思います」
そのなに気なく言った言葉は、あとから自分を慌てさせた。
あ、今のちょっと…バレちゃうじゃん!
先輩を意識してますって言ってるようなもんじゃん!
「乗れる相談なら乗る」
はいと答えようとしたが、それが先立った。
「今の言葉、結構反則だからな」
それだけ言って先輩は去っていった。
なんだよっ、妙に優しいとか思って油断してる時
「そっちの方が反則だっつーの…」
いつまでも愚痴を漏らすのは、癖なのだろうか。
だとしたら、性格悪い女だなあたし。

