なんだよ、結局勝ち目ないじゃん。 勝てないじゃん。 「行くぞ、もうすぐ出発する」 コクっと頷いてから、再び手を握られ歩き出す。 歩く時だって、あたしに合わせてくれる。 握られてるけど、そんな強くじゃなくて、トラウマにならないように優しく。 そんな先輩にドキドキして、それもまた悔しかった。 「反則技多すぎ~!」 新幹線で空港近くの駅で降りる瞬間に、彩乃に悪口を言ってやった。