すれ違い 太陽。 上





「倉戸ー!」



知っているような、知らないような人が彩乃を呼んだ。




彩乃は見なくてもその声に反応し、辺りをキョロキョロしていた。



後ろからポンポンと叩かれ、彩乃が振り向くと同時に、



「っ、」



あたしの手は誰かに握られた。


見なくても分かるのはなぜだろう。




「勝手にいなくなるな、アホ」



「先輩が先にいなくなったんじゃないですか」



反抗するが、これは照れ隠しだと分かるだろうか。