停車している電車が出発するのは、だいぶ後だった。



だから別に降りても置いていかれることは無い。



俺が行ったところで何が出来る。



「お前の笑う顔。1番見たいのは奈々ちゃんだよ」



なんていうアドバイス。このタイミングで来るか普通。



「三嶋ー」


基本的三嶋って呼ばれているので、誰かは別に気にしなかった。




が…



「奈々のとこ行ってあげてよ」



俺を呼んだのは、後輩だった。



お前っ、どの口聞いて、タメ口っ!



とか思ったけどコイツ…幼い頃から知ってるんだからしょーがねぇか。