俺が感情に突っ走って怒鳴ろうとした時、倉戸が「先輩」と小声で言った。
口パクと言った方がいいだろうか。
そのときはもう、自分で何をやったのかわからなかった。
持っていた荷物を、床に思いっきり投げつけて、最大級の目つきをした。
「おい。おっさん、それ俺のなんでやめてもらえますか」
怖がれ。そしてそいつから逃げろ。
もう二度と…そいつに触れるな。
だけどそいつは、俺をチラ見してまた岡崎に向き直った。
こにゃろぅ…
てめぇ、この場で潰して欲しいのか。
あぁいーよ。
が、俺の予想を超えた声が上がった。
「あのねぇ、おっさん!」

