考えてみれば近いな。学校。

私のクラスからは西条高校の校門が正面からみえる。
ずいぶん変な位置に作ったもんだ。

そのグループに一人だけオーラの違う人がいた。

きれいな黒髪。きりっとして大きな目。白い肌。ほんのりピンクな唇。
目が離せなかった。

ずっと見ていると、あっちの視線が私に向いた。
あ、目、反らさなきゃ。
無理だった。今目を離しちゃいけない。
そう思った。