花京院家の愛玩人形


「…
いや、ナニも」


「そう…ですの?
ねェ、花京院様?
それでは」


「クっ」


「あら、どうかなさいました?」


「いや… 君は好奇心旺盛だね。
だけどさっきも言った通り、なんの確証もないお伽話のようなモノだから。
あまり深く考えないで」


「…
そうですわね。
でも、本当に不思議で興味深いお話でしたわ」


「そんなにお気に召したのなら、ついでにもう一つ。
ごくごく稀に、自らが人形にシンクロしてしまうほどの『人形師』もいるらしい。
もう狂気の世界だよね。
そんな『人形師』が死ぬと…」


「死ぬと…?」


「両目とも『死せる生者の宝玉』になるそうだよ?」


「まぁぁぁ!両目が揃いましたわぁぁぁ!」


「‥‥‥そんなにエキサイトしちゃう?」


「だって!
やはりこの世界のドコカに、元はお人形だった方がいらっしゃるのかも知れないのですわ!」


「クっ」


「あら、どうかなさいました?」


「いや… ククっ アハハハハハ。
君は好奇心旺盛な上、夢想家でもあるンだね」