莉乃にとってはこれが普通だった。 もともと酒癖と女癖の悪い父親に愛想を尽かし、母親は莉乃が小さい時に出て行ってしまった。 母親は面倒見がよく優しい人だった。 最後まで莉乃を引き取ろうとしてくれた。 しかし、当時父親の方が収入があったことから、莉乃は父親に引き取られることになった。 そして今は、父親の連れ込む女に出会わないように生活し、昼夜かまわずふるわれる父親からの暴力に耐える日々。 酔うと要求される自分のカラダと金。 抵抗すればさらに殴られる。 そんな毎日。