パンケーキを食べ終えると、香月先輩は席を立った。 もしかしたら、私と一緒にいる融を見たくなかったのかもしれないな、と私は思った。 融と二人きりになって、私はなぜか急に緊張しだしていた。 そのせいで会話もあまり弾まず、正午になる頃には、もう既に家路についていた。 せっかく、二人きりになれたのに。 融にも、香月先輩に対しても、私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 家に帰ると、留守電が一件、録音されていた。 誰からだろうと思いながら、私は再生ボタンを押す。