私も、好き。

三上さんが、好き。

その想いは、相変わらず溢れ出してくる。


だったら、何をそんなに迷うことがあるというのだろう。


どうして、自分も好きだと言えないのだろう。


それは、香月先輩がいるからだった。

さっきからずっと、彼女の姿が頭から離れないのだ。

ごめんね、と言って微笑んだ、どこか寂しそうな彼女の笑顔。

たとえどんなに好きな人でも、諦めなくちゃいけない。

先輩は、友達のために。

私は、先輩のために。