そう考えると、何だかすごく切なくなった。
胸と喉の間、その辺りが、締めつけられたみたいになる。
わけもなく、泣いてしまいそうになる。
それが、好きという証拠なのだ。
だけどそれは、誰にも悟られてはいけない。絶対に。
三上さん。
三上、融さん。
それが、私の好きな人。
初めて、好きになった人。
私は、彼の名前を何度も呼んだ。
心の中で、叫び続けた。
さっきの、ヒロト君みたいに。
「トール」。
決して口には出せないけれど。
融、と、何度も、何度も。
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