至近距離レンアイ。

それは桜が咲き始めた頃。
翔斗はもうすぐ中学生になって、私は3年生になって、華ちゃんは4年生になる。
翔斗に聞いた。中学生になると、部活があって放課後は遊べなくなっちゃうんだって。
だからせめて最後にって、みんなでまた遊ぶことになった。
翔斗はサッカーをしてて、私はそれを眺めてた。その時だった。全ては。
「なに、結愛サッカー興味ある?」
翔斗が聞いてきて、思わず私は言っちゃったんだ。
「は!?別に興味ないし!!てゆーかサッカーとか無理!!汚い!!!」

……あ、言っちゃった。
そう思った時には遅かった。翔斗の表情は一気に冷たくなっていって、「わかった、もうお前は帰れ。」とだけ言ってあとは黙ってサッカーを続けてた。
なんでだろ、私っていつも思ってることと逆のこと言っちゃう。
ほんとは言いたかった。「一緒にサッカーやりたい」って…。