「あ、そうだ。今日そういえば、雪花さん…じゃなくて、クラスメイトの女の子が土曜日に僕らを見たって。」
「ん?あー、水族館に行った日?確かに高校生が遊ぶのなんてここら辺だとあの駅くらいしかないもんね。」
「…それで今日、聞かれたから、僕と沙月だったってこと認めちゃったけど…。」
「いいよ。すずくんが教えてもいいって思った女の子なら信頼できるし。」
言いずらそうに答えた僕に、ケロっと言われたから拍子ぬけする。
確かに雪花さんになら言っても大丈夫だと思って言ったけれど、沙月はどれだけ僕を過大評価してるんだろう。
「だって、その雪花さん…、って子?いい子なんでしょ?」
「う、うん。話してる限りでは。沙月と小中高一緒の学校らしいよ。」
「そうなんだ。じゃあ私の卒業アルバムに載ってるのかな。」
「…見たことない?」
「卒業アルバム?ちょっとだけしかね。全然行ってないから思い入れないし。」
肩をすくめて、舌の先を少しだして悪戯にはにかんだ彼女に口をつぐむ。
笑っている彼女がどうしようもなく、寂しそうに見えて、目を伏せた。


