今夜、君に月をあげる。







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「これ可愛いっ…!!」




棚にあったカメのキーホルダーを手にして振り向いた彼女に、「本当だ。」と呟く。




愛くるしくジャンプしたり、泳いでいるイルカを見てはしゃいだショーの後も、沙月の気がすむまで水族館内を巡っていた。



そんな彼女の水族館での最後の締めとして、今はお土産ショップにいるわけなんだけど。





「イルカも可愛かったしなぁ…、ネコザメにも初めて触ったし…、ぬいぐるみ全部欲しくなっちゃう。」



「ぬいぐるみかぁ…、高いよね。」



「あははっ、すずくんそういうこと言っちゃうんだ?でも、まあ確かに、としか言えない〜。」




笑ってキーホルダーを元に戻した彼女に、「これは?」と言ってクラゲがメインとなったスノードームを差し出す。




その瞬間、目を輝かせたのが見えた。




「え、待ってこれすごい可愛い!すずくんやればできる子じゃないか!!」



「待って、あれ今褒めてるんだよね?若干僕傷ついてる。」



「褒めてるよ〜。」



グサッと刺さった胸を少し抑えながら沙月に問いかけたら、ヘラっとした笑いだけが返ってくる。



…そろそろ、みんなからの僕のイメージおかしくない?