今夜、君に月をあげる。







「わあ〜!自分で買った切符って初めて!」


「ふは、だから大げさなんだってば。」



キラキラした目で切符を上に掲げた沙月に笑って、改札をくぐる。



続いて沙月も同じように入れて、戻ってきた切符にまた感動していた。




「す、すずくん現代技術はすごいね…!!」



「驚きすぎじゃない?」



思わず吹き出しそうになりながら必死で堪える。



一応沙月もJKと呼ばれるくくりなのになぁ…。



本当に電車使わないんだ…、なんて思いながらもホームへ行くために階段を下りた。




時間を確認すると、もうすぐ来そうだったので沙月と2人で待つ。



すごくワクワクしている沙月に思わず僕まで移りそうだった。



「ふふ、江ノ島はね、小学校の修学旅行で行くはずだったんだけど、私行けなかったから行きたかったんだよね。」



「…だから、江ノ島を指定したの?」



「そうだよ、これでまた1つ後悔がなくなりそう。」




沙月が笑ったのと同時に、電車がやって来たのが見えて。



「楽しみだ〜」なんて呟く彼女と一緒に電車に乗り込んだ。