「ちょっと!!?…、大丈夫!?」



混乱して、フェンスに駆け寄って下を見るけど暗くて何も見えない。



急いで屋上を飛び出して階段を駆け下りまくる。



やっとの思いで辿り着いた地面には、





何もなかった。






高校のすぐ前は大通りで、人も車もよく通る。




そんな中に飛び降りたら、絶対に騒然になるはずなのに。




彼女もいなかったし、騒ぎすら何もなかった。




「…ドッキリ?」




後ろ向きに屋上から飛び降りて、何事もないわけがない。




その時は、きっと彼女は下の階へ飛び乗ったり、なにかクッションのようなものがあって、ただ単に僕を驚かせただけだろうと思っていた。





彼女が放った一言に疑問も抱かずに。