今夜、君に月をあげる。







「─ はぁ〜!恋がしてぇ!!」



「ズーーー」



「鈴木、相槌をラーメンすする音ですませないで。」



「……え、ごめん、何?」



「恋がしてえ」



「ズーーー」




「デジャブ!」





食堂で焼肉定食を食べる松坂と向かいあって座っている中、くだらない話題はラーメンをすする音でスルーする。




…まず、僕にだけは恋愛相談しないほうがいいと思うんだけど。





「鈴木は見た目だってイケメンなのになんで彼女ができないんだろうなあ」




「松坂は無邪気に人の心を抉るのが趣味なの?」




この前からの攻撃で僕の心のHPがそろそろ限界迎えそう。




「僕が女子達になんて言われてるか知ってる?」



「"鈴木くんってかっこいいのに普通"。」




「HPが消滅しました」




ためらいもなく笑顔で言わないでほしい。こっちだってツライ。